山古志災害ボランティアに参加して感じたこと

 昨年9月に続き、8月25日から28日まで、新潟県長岡市の山古志災害ボランティアに参加してきました。昨年は、復興は途方もない先だという印象を抱いたのに対して、今年は、復興後の姿が見えてきたという印象でした。
 今回のボランティアは、私の所属する職場が広く募集をかけて、現地の山古志災害ボランティアセンターがコーディネーターとなって行ったものでした。現地において活動するスタッフが、住民や役所などとコンタクトを取って、その日に行う作業が決まります。ニュースでご覧になった方もいると思いますが、長岡市山古志支所が旧山古志村役場に9月1日に全面移転しました。私たちは、その準備で荷物の移動や掃除を行うという作業が中心になりました。その間に、仮設住宅から旧山古志村内への引っ越しの手伝いも行いました。
 現地に行ってみると、現在が公共機関と役場の復旧段階であることや、未だ多くの世帯が仮設住宅に住んでいることがわかるのですが、それでも、地震直後と比較すると、その後の状況について私たちが得ることができる情報はとても少ないのが現状です。インターネットが普及して、現地からの情報は手に取るようにわかるようになりましたが、やはり災害直後の情報と比較すると、情報を発信している人は極端に少ない状況です。
 私たちは、ついつい話題性の高い新たな情報に目がいきがちですが、継続的に定点観察のように情報を集めて、変化を伝えていくというのも重要なことであることを改めて認識しました。かわごえ環境ネットでは、仙波河岸史跡公園の自然観察会を継続的に行っていますが、このような事業は、地道ながらとても重要なことであるということを改めて感じました。
 また、ボランティアをやりたいけれどどうすればよいのかわからない、参加してみようと思うけれど、もう一歩踏み切れない、逆にボランティアの力を借りたい、という人に適切な情報を提供するとともに、常に門戸を開くことも重要であると感じました。山古志地区の復興に関しては、長岡市社会福祉協議会の下に設置されている山古志災害ボランティアセンターが、ボランティアを依頼したい人とボランティアをしたい人を結びつける役割を担っています。現在のかわごえ環境ネットは、そのようなコーディネーター的な役割を担うのは難しいのですが、少なくとも、現在行っている公園の保全活動やごみ拾い活動などに対して、ボランティアとしての立場を明確にする必要性を感じました。
 さて、話は変わりますが、かわごえ環境ネット広報委員会では、新たな形の広報の発行をめざしており、これまで3年あまりにわたって発行してきた「かわごえ環境ネット メールニュース」も、発展的に新たな広報に統合する予定です。かわごえ環境ネットや会員の活動をもっとわかりやすく伝えることで、自分の身の回りから公共空間まで、さらに多くの人に、環境をよくする活動に参加してもらえるようにしたいと考えています。今後ともよろしくお願いします。
(かわごえ環境ネット理事長・広報担当理事:小瀬博之)

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このページは、KOSE Hiroyukiが2006年9月 4日 04:02に書いたブログ記事です。

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