かわごえ環境ネット会員通信第22号(2006年4月1日発行)

会員通信第22号(2006年4月1日発行)(PDF版)

<内容>

  • 平成18年度かわごえ環境ネット総会と役員改選のおしらせ
  • 理事会・専門委員会の活動報告(2006年1月〜3月)
    • 理事会
    • 社会環境部会
    • 自然環境部会
  • (仮称)川越市環境基本条例・環境基本計画勉強会・検討会を終えて
  • 化学物質総合セミナー<化学物質を考える県民の集い>
  • 第4回かわごえ環境フォーラム報告
  • つるがしまボランティア・市民活動フェスタにパネル出展
  • その他の話題
    • 身近なところからごみ問題を考えるー家庭ごみ・まちごみ・投棄ごみ・そして将来
    • 市境の不法投棄清掃活動で新工夫「朱塗りの鳥居」
    • 「路上禁煙などの条例化」準備始まるー実地調査や事例紹介などを
    • 新清掃センター建設計画で専門家会議や議会への説明など
  • 会員団体の4月〜6月の行事予定
  • 編集後記

<本文のテキスト版:写真などはPDF版でご覧ください>

■平成18年度かわごえ環境ネット総会と役員改選のおしらせ
 2000(平成12)年8月5日に設立されたかわごえ環境ネットも、今年で設立から7年目を迎えます。7回目の総会となる平成18年度総会が5月20日(土)の10:00〜11:30(終了予定)に川越市立博物館視聴覚ホールにて開催されます。会員のみなさまの出席をお待ちしております。また、総会終了後、会員間の交流をはかるために懇親会(昼食会)を開催します。こちらもお誘い合わせの上ご参加ください。なお、欠席される方は、総会成立のため委任状の提出をお願いいたします。
 今年度の総会では、2年ぶりに役員改選を行います。理事会では次期理事を募集しています。かわごえ環境ネットの将来を考え、組織の運営に携わる方の立候補(自薦、他薦を問いません)をお願いいたします。詳しくは4月の郵送資料に同封されている案内をご覧ください。

■理事会・専門委員会の活動報告(2006年1月〜3月)

●理事会
 第65回理事会は1月27日(金)、第66回理事会は2月21日(火)、第67回理事会は3月24日(金)に開催されました。第4回かわごえ環境フォーラムについての進捗状況の把握を中心に審議を行いました。2月25日の第4回環境フォーラムは、前回を上回る参加者のもと、盛会に終わったとの評価をしました。3月の理事会では、次年度の事業計画と次期理事の選出方法について審議したほか、「川越市環境基本計画の見直し」「路上禁煙規制に関する条例の制定準備に関連した事項」「荒川流域ネットワーク等の加入について」「川越ケーブルテレビにおける環境ネットおよび会員団体の活動紹介」等の議題が審議されました。5月の新体制に向けて、理事会のあり方も検討し、企画・運営機能の強化が課題となりました。

●社会環境部会
 1月18日・2月15日・3月15日(いずれも水曜日)に会議を開きました。埼玉県の環境推進員に推薦した斎藤、松岡の両氏が、地球温暖化防止活動推進員に選ばれ研修会に参加しました。また、3月の法令研修会は、15日の定例部会の前に「自然エネルギー発電の現状と将来」と題して、東京電力株式会社川越支社の船橋広報担当課長の講演で、太陽光、風力発電などの現状と問題点を指摘、現在のエネルギー政策の転換の難しさにも触れました。原子力発電に頼る度合いがますます増えそうな状況から、一人一人の生活習慣と考え方にもメスを入れなければとの意見も出され、問題の深さが浮き彫りにされました。またエコマネーについては、継続して調査研究をし、まち美化のボランティア活動などの参加の刺激剤になるような工夫が欲しいとの要望も出されました。また、2月18日(土)には、川越市と鶴ヶ島市と市境付近の不法投棄の解消に、つるがしま環境ネットワークとかわごえ環境ネット会員有志との協働作業を実施、きれいにした後に「朱塗りの鳥居」を安置、素朴な感情に訴える方策を試行しました。また、4月以降の新年度の活動方針などについて意見を交換しました。(武田侃蔵)

●自然環境部会
 「自然環境部会」では1月13日、2月10日、3月10日に部会が開催され、グループ活動状況の報告、今後の進め方や問題点の討議を行いました。また役員再選の決定や新年度の事業計画についての話し合いも行いました。
 「残された自然の保全グループ」では1月22日(日)に開催されたくぬぎ山の緑を救おう「落ち葉掃きと赤松を元気にする大作戦」と3月4日(土)の「くぬぎ山ふれあい落ち葉掃き」に参加しました。
 「水辺の自然の保全と再生グループ」では3月10日(金)に仙波河岸史跡公園の植生管理の見直しについて公園整備課と打ち合わせを行いました。これは史跡の保存に熱心な方からの意見が発端で3月の市議会で議題になりました。それは、史跡公園と言いながら自然重視が強い為にロープ内の草や竹などが生い茂り、防犯上問題がある事から史跡公園としての原点に戻って整備すべきだということです。これに対して、市長は、昼休み時間を利用して現地を見た上で「ご指摘のとおり史跡としての位置づけが不十分なところもあるが、貴重な自然環境との調和をはかっていきたい。ただ、子どもたちや入園者に危害が及ぶようなことがあってはいけないので管理を徹底したい。」と答弁しました。防犯問題は無視する事は出来ませんので、公園整備課と検討した結果、対策としては、公園のメイン広場とも言える東屋周辺のロープ内の草刈を30センチ程度の高さで管理してゆく事と、河岸跡池の背景になっているアズマネザサの林を、景観を落とさぬ程度に高さを抑えることに決まりました。
 3月25日(土)には同じく仙波河岸史跡公園で恒例の自然観察と保全活動を開催致しました。今回の自然観察会は、さいたま植物資料研究会会長の愛川さんを講師に迎えて植物の観察を行いました。
 2月13日(月)には昨年の5月より市の河川課と打ち合わせを重ねて来た笠幡地区(仮称)霞湧水路の多自然型護岸工事がはじまり、3月17日(金)に第一期分としてのビオトープ池と10メートル程の水路の護岸が完成しました(写真)。
その間には、水路に生息する生き物たちの救出活動を行ったり、ショウブやカワラナデシコの移植なども行いました。日本古来の粗朶工法を生かした護岸方法ですので、興味ある方はぜひ見学して下さい。(大辻晃夫)

●次年度の部会役員が決まりました

社会環境部会
代表:渡辺利衛、副代表:原嶋昇治、会計:金子大蔵、書記:武田侃蔵

自然環境部会
代表:大辻晃夫、副代表:賀登環、会計:平田拓也、書記:横山三枝子

■(仮称)川越市環境基本条例・環境基本計画勉強会・検討会を終えて
 かわごえ環境ネットでは、(仮称)川越市環境基本条例に関する勉強会・検討会を、2005年8月から10月までの6回(非公開1回を含む)開催し、川越市環境基本計画に関する勉強会・検討会を2005年11月から2006年3月までの8回開催しました。
 川越市にない環境基本条例を、土台のないところから検討することや、すでに進行している環境基本計画を評価したり、見直しの課題を検討したりすることは、さまざまなことに思いを巡らせる必要があり、とても頭の疲れる作業でした。しかし、川越市の環境は行政だけでなく、市民、民間団体、事業者も一緒になって主体的に取り組むべきことであることを再認識するとともに、行政が掲げる市としての目標と、それを実現するための具体的な施策に積極的に関わって協働していく必要性を強く感じました。
 川越市環境基本条例については、各自治体の先進事例が豊富に公開されていて、これらがとても参考になりました。ここでまとめられた提言書を川越市に提出しました。これは、現在、「(仮称)川越の良好な環境を保全する基本を定める条例」の基本的な考えかたを審議している川越市環境審議会の場で参考資料として使用されています。一方、川越市環境基本計画については、膨大な項目をうまく裁ききれずに、当初目標としていた「地球にやさしい地域行動計画(ローカルアジェンダ21)」の部分である「環境に配慮した行動」の本格的な作成には至りませんでしたが、川越市の行政のありかたや、かわごえ環境ネットの果たすべき役割をじっくりと議論する場になり、個人個人でさまざまな考えかたがある中で、一定の合意形成が得られたのではないかと思います。
 成果物である『(仮称)川越市環境基本条例の制定に関する提言書』ならびに『川越市環境基本計画の見直しに関する最終報告書(案)』については、「川越市環境基本条例・環境基本計画Wiki」(http://kawagoekankyo.net/wiki/)に掲載されているので、ぜひご一読ください。なお、前者については、『第4回かわごえ環境フォーラム かわごえ環境活動報告集』にも掲載されています。
 今後、当会では、3月までに果たせなかったローカルアジェンダ21の策定や、川越市環境基本計画の施策内容の改訂に対する提言、かわごえ環境ネットの長期ビジョンの策定に向けた委員会および話し合いの場を作る予定です。会員のみならず、会員以外の方も、ぜひ会員になっていただいて、今後の川越市の環境を考える重要な議論へ参加していただくよう、よろしくお願いいたします。(小瀬博之)

■化学物質総合セミナー<化学物質を考える県民の集い>
 埼玉県とさいたま市の共催により、埼玉会館で1月23日(月)に埼玉県環境部青空再生課が事務局となり、化学物質を考える県民セミナーが開かれました。かわごえ環境ネットは、リスクコミュニケーション研修として地元企業の協力を得て数回の研修を重ねてきました。今回のセミナー会場の展示は、県やさいたま市等の自治体、化学関係の協会の展示にまじって、民間団体として唯一の展示で異彩を放ちました。小瀬理事長がリスクコミュニケーションの意義とかわごえ環境ネットとしての対応の様子を簡明にまとめた大判2枚の労作(写真)に、多数の来場者が足を止めて質問を重ねていました。(武田侃蔵)

■第4回かわごえ環境フォーラム報告
日時:2006年2月25日(土)9:30〜16:30
場所:川越市市民会館会議室
参加者:150名(会員70、非会員80)

●開会(9:30〜9:45)
 司会:松岡、挨拶:小瀬理事長 これまで5年間の活動の概要紹介を含めて

●市民・団体等の活動報告(10:00〜12:00)

1.市民が取り組む環境保全部門 (第2・3会議室)参加者40名前後
(1)EMによる環境浄化活動・・・EMクリーンクラブ/泉山信一・上山巧
 仙波河岸史跡公園の池の水質浄化活動などの報告。すぐに成果が出るものではないので、「あせらず・あきず・あきらめず」が肝要。
質疑:お茶にもよいと聞いたが実際に使われているのか? 回答:スプリンクラーに混ぜて使ったりされている。植物とも相性がいい。
(2)アースデイ・イン・川越2005における「エコマネー利用状況の調査」・・・芝浦工大/小池心平
 発行する側が一方的に費用負担しているなど、まだまだ実験段階である。
(3)市街地の自然環境保全を目的とした公園における管理方法の検討〜川越市仙波河岸史跡公園を事例として〜・・・東洋大/齋藤弦・小瀬博之
質疑:地元自治体との連携は? 回答:現在、模索中である。成果を積み上げ、自生する在来の動植物の価値についてのインフォメーションをしていく。
(4)クリーン川越実現への方策=パートIII・・・クリーン川越めざす会/武田
(5)「いい汗かきませんか」開催の結果報告・・・つるがしま環境ネットワーク
 クリーン川越の紹介ビデオ20分、「条例化」だけでは無理、川越・鶴ヶ島の市境でのクリーン作戦の報告など(写真1)。
質疑:若者のとりこみは? 回答:成人式でのよびかけ、県立川越高校などへの働きかけをしている。
(6)5人家族の省エネ結果〜仲良く楽しく7年間・・・ネットワーク「地球村」かわごえ/松岡

2.事業者が取り組む環境活動部門(第1会議室)
(1)環境コミュニケーション・・・パイオニア/豊泉利夫
(2)武州ガスにおける次世代教育の取り組みについて・・・武州ガス/佐藤宏一
(3)焼却炉廃止と排水処理・・・東洋インキ/賀登勉
(4)東洋大学川越キャンパスの節電活動及び節電推進に関する研究・・・東洋大/和多田啓・小瀬博之
(5)屋上庭園における生物の生息生育状況に関する研究・・・東洋大/筒井優介・小瀬博之 昭和工業/川永勇次
 どのレポートも順調に発表が進みほとんど質問もなく11時40分ころ終了した

●展示・交流会(写真2)
 EMクリーンクラブ、クリーン川越めざす会、小江戸ケナフの会、埼玉県生態系保護協会川越・坂戸・鶴ヶ島支部、ネットワーク「地球村」かわごえ、昭和工業(株)、武州ガス(株)、東洋大学地域産業共生研究センター/小瀬研究室の8件の展示。親切な説明でわかりやすかった、との参加者の声もあった。

●循環型社会形成シンポジウム「地域の水循環を考える 川越からの情報発信」(13:00〜16:30)
 小瀬氏の趣旨説明のあと、専門家や行政の立場からの話題提供として、藤田壮氏(国立環境研究所水環境質研究室長、東洋大学教授)の「これからの地域の水系循環 流域での都市と自然の共生の考察」、小黒譲司氏(応用理学部門技術士)の「川越の湧水」、根岸孝司氏(川越市環境部環境政策課長)の「川越市の水循環政策」の3件の講演が行われた。
 休憩と質問受付のあと、自然環境の保全を実践的に活動されている立場から、鈴木勝行氏(つるがしま環境ネットワーク代表)の「鶴ヶ島における小河川の保全と水質検査」、大辻晃夫氏(かわごえ環境ネット自然環境部会代表)の「自然環境部会2005年度活動報告」の活動報告があった。
 そのあと、会場の参加者との意見交換を交え、これからの良好な水循環に向けての課題の整理とそれぞれの立場からの提言が行われた(写真3)。それらを簡単に以下に記す。
1.土地利用・・・急速に都市化したことで都市型洪水の頻発、湧水の枯渇など様々な問題を含む
2.食と農業・・・農産物による輸入される水(バーチャルウォーター)を削減させるためには地産地消の考え方が大切となる。
3.自然のシステム・・・生き物をうまく使った排水浄化を検討していく必要がある(例:ヨシ群落)。生態系の保全にも資する。
4.連携・・・地域内の市民・民間団体・事業者・行政・大学の主体間の連携、周辺地域との連携をどのようにするか、今後も知恵を出し合って考え実行していく必要がある。
 シンポジウムでは、国に対する施策提言の必要性、行政の枠を超えた行動のためにNPOや研究者がイニシアチブを取ることの重要性、地域住民を巻き込んだ行動、そのための調査・情報共有・清掃活動などの具体的行動が示された。

●閉会(〜16:45)
 挨拶:村上副理事長

●来場者アンケート(回収32通)
 主な意見を下表に示す。
 
よかった点
1.午後のシンポジウムは特によかった。世界規模から川越、鶴ヶ島の水循環のことが分かり勉強になった。
2.研究や環境改善活動の報告はもちろん、市と企業、大学が交流を持てる場を設けるのがよい。
3.今回初めて参加したが、川越のリアルな環境活動を知ることができた。

今後こうしたら・・・
1.話題提供の時間を短くしてディスカッションを長くする。
2.環境活動の報告は市民、事業者の両方を聞けるようにしてほしい。
3.もっと広範囲によびかけて多くの市民が参加してほしい。

 このフォーラムのために パイオニア(株) 東洋インキ製造(株) 東京電力(株) 武州ガス(株) 昭和工業(株)  (株)環境総合研究所 の各社から協賛をいただきました。厚く御礼申し上げます。(賀登環)

■つるがしまボランティア・市民活動フェスタにパネル出展
 3月25日から26日にかけて、鶴ヶ島市内とその周辺で市民活動やボランティア活動をしている団体同士のつながりや参加者との交流をめざして、鶴ヶ島市東公民館・五味ケ谷市民の森で、「“春一番まつり”つるがしま〜“出会い”のボランティア・市民活動フェスタ」が開催されました。70を超える市民団体が祭りに参加し、かわごえ環境ネットもパネル展示を行いました。推定2,000人を超える人々が集まり大変にぎやかに幕を閉じました。朝市や模擬店、演奏や落語、市民の森ではバーベキュー(写真1)や竹細工作りなど多種多様な催しが行われました。写真2は、市民の樹というもので、今回参加している約70の団体がどのような分野で活動しているのか一目でわかるようにしたものです。これを見て今後どのような活動が求められるのかという課題も見つけられ、豊かな生活を送っていくための手助けとなる良い作品でした。(長内隆久)

■その他の話題

●身近なところからごみ問題を考えるー家庭ごみ・まちごみ・投棄ごみ・そして将来
 2月23日、東洋大学川越キャンパスで、工学部工業技術研究所の講演がありました。ごみ問題と建築構造と地震についてのホットな話題の発表で、部外者も含めた幅広い聴衆が参加しました。表題の発表はかわごえ環境ネットの理事長でもある環境建設学科小瀬博之助教授が行いました。
 川越市では、新清掃センターの建設計画が動き出し、ごみ減量が緊急の課題となりました。決め手のひとつと言われる『家庭ごみ収集の有料化』が検討をはじめるといわれながら、なかなか公式の議題には上りません。市街地や郊外のポイ捨てゴミに関しては、路上禁煙を含めた禁止条例制定の方向が一足先にきまりました。しかし、郊外の産業廃棄物の投棄などの問題や、分別収集の徹底など、まち美化や公害問題と関連して地域環境問題の大きなテーマになっております。
 小瀬助教授は、最初に学内でのごみ分別の取り組みについて、学生の反応等を検証しながら改善の方策を科学的に研究、確実な成果を上げた軌跡を豊富な資料で説明しました。また、学校構内の分煙化についても、喫煙所の設置場所等での工夫が披露され、学外での応用についても貴重な示唆を与えるものでした。
 小瀬助教授は、一方でかわごえ環境ネットの理事長でもあり、また、環境審議会の委員の立場もあって、学内のごみ問題にとどまらず、川越市内での取り組みについても言及しました。ごみ減量の決めてである分別の徹底と再資源化の促進について、市民啓発の手法に、学内での経験が生かされないものかとの感を深くしました。また、街中のポイ捨てゴミ問題や,郊外の不法投棄対策などについて、実践参加の経験を語りながら、市民への啓発の大事さを強調して講演を締めくくりました。(武田侃蔵)

●市境の不法投棄清掃活動で新工夫「朱塗りの鳥居」
 つるがしま環境ネットワークからの呼びかけで始まった、川越市との市境付近の不法投棄ゴミの収集清掃活動が、2月18日(土)に行われました。川越からは、クリーン川越をめざす会の会員のほか、地元の笠幡地区の環境推進員や自治会長らも軽トラックで参加し、つるがしま環境ネットワーク会員らとともに周辺地区の清掃を行いました(写真1)。この活動は、一昨年の11月に、市境を含め協働での連帯の呼びかけに応え、昨年4月16日にかわごえ環境ネット会員らも参加して実施しました。しかし、せっかくきれいにしたのにまたまたゴミの山に、地元の人らも再度の美化清掃の企画もあきらめかけました。その中で、「鳥居」を安置したら不法投棄が無くなった事例を聞いたつるがしま環境ネットワークの会員からの提案で、今回の清掃のあとに、手作りの朱塗りの「鳥居」を安置することにし、10基ほど、目立つところに置いてみました(写真2)。1ヶ月後に地元の人らの観察では、今の所効果があったとの報告であります。もう1〜2ヶ月様子を見てみたいものです。
 なお、この「鳥居」作戦には異論を唱える人もおります。神を冒涜するものだとの意見、いや八百万の神が天地に満ち満ちる日本の神は寛容だといろんな意見があろうと思います。川越でも、森林公園予定地の周辺でゴミの散乱が止まりません。有効な手段として検討の価値はあろうかと思います。意見交換の機会を是非設けたいものであります。(武田侃蔵)

●「路上禁煙などの条例化」準備始まるー実地調査や事例紹介などを
 平成4年の12月市議会で、中原議員が最初の質問をした『ポイ捨て禁止条例』は、その後、昨年までに7回も市議会の俎上に載せられましたが、何らの手も打たれず経過しました。ポイ捨てゴミのトップはタバコの吸い殻。この対策として千代田区を皮切りに、歩きタバコを禁止する動きが始まり、各地に波及してきました。今は市内全域路上禁煙、駅や繁華街などを禁止重点地区に指定してペナルティーを科す、それも自治体の職員が担当する「過料」制をとるのが主流となってきました。川越市でも条例準備の一環として、環境部職員による実態調査が、2月18日から20日までの3日間、クレアモール通りなど市内5地区で散乱ごみの実態調査を行い、その結果を市のホームページで発表しました。散乱の件数では、タバコの吸い殻が5千件を越え、桁違いの多さでした。その他、空き缶、ペットボトル、紙屑など、市民啓発の必要性が伺われました。現在は、他の自治体に実情の紹介を出し、成功例、失敗例等を分析し、効果的な条例作りを目指す作業に入りました。市民の協力をどう取り込むかがポイントとなります。(武田侃蔵)

●新清掃センター建設計画で専門家会議や議会への説明など
 3月市議会の冒頭の全員協議会に、新清掃センターの進捗状況についての説明がなされました。財源確保のため「循環型社会形成推進交付金」獲得のために「循環型社会形成推進地域計画」をコンサルタントとの協力でまとめたものを公表しました。あわせて、見積設計図提出業者一覧及び今回の「熱回収施設整備の基本理念」と31項目にわたる「評価項目」等を公表しました。評価については、第三者の専門家委員会に公正な審議を依頼しました。座長は静岡大学大学院で環境科学を専攻する横田勇教授が就任、全国都市清掃会議技術部長の栗原英隆氏、廃棄物研究財団研究企画担当部長の杉山吉男氏3人で構成、第1回の会議を1月31日に、第2回の会議を3月29日に公開のもとに開きました。主に評価基準についての質疑がなされました。また、経済性との関係で,2炉か3炉かの評価も追加で諮問されました。第3回以降については、見積各社の内容について触れるので、企業秘密との関係もあって非公開で行いたいとの委員の意見が採用されました。折角の公正な専門家会議の審議が公開されないことに、傍聴の市民からは不満の声が聞かれました。何らかの形で説明責任が十分果たされて欲しいものです。(武田侃蔵)

■会員団体の4月〜6月の行事予定(会員のみなさん 情報を事務局までお寄せください)

(財)埼玉県生態系保護協会 川越・坂戸・鶴ヶ島支部
問い合わせ先:笠原啓一 Tel.049-222-0957
●伊佐沼探鳥会(10:00・蓮見橋集合)
4月8日(日)/5月13日/6月10日(日)
●森林公園になる今福雑木林観察会
(9:00・川越南文化会館前集合)
4月22日/5月27日/6月24日(日)

NPO法人武蔵丘陵森林公園の自然を考える会
問い合わせ先:谷津弘子 Tel.049-224-9118
●森林公園かんさつ会 4月14日(金)・
5月10日(水)・6月16日(金)
●自然観察会
4月16日/5月14日/6月18日(日)
●野草パトロール 4月29日〜5月7日
●トンボ観察会 6月3日(要申込)

クリーン川越めざす会
問い合わせ先:武田侃蔵 Tel.049-222-0786
●「やめましょう!歩きタバコ・ポイ捨て・放置自転車」のゼッケンをつけて、まち美化啓発運動
4月4日(火)・13日(木)・29日(土)
5月2日(火)・11日(木)・27日(土)
6月6日(火)・ 8日(木)・24日(土)
(13:30川越駅東口アトレ横歩道橋下集合。クレアモールから一番街・市役所までクリーンウォーク活動をします。)
●市内中心部の清掃(第3日曜日午前9:30から2時間、本川越駅前交番横集合)
4月16日/5月21日/6月18日(日)は予定通り実施します。
◎4月29日から5月6日までのゴールデンウィーク期間中のまち美化清掃活動参加を4月25日付広報川越(No.1125)上で呼びかけます。関係団体などの幅広い応援をお願いします。

●編集後記
 7年目を迎えるかわごえ環境ネットは、5月の総会で第4代目の理事選挙が行われます。今年は環境基本計画の見直し、環境基本条例の策定などと合わせて、路上禁煙を含めたポイ捨て禁止条例を12月議会に提案する予定で作業に入りました。課題がメジロ押しです。この条例などは、13年前から市議会で制定を求める質問がなされましたが「条例を作っただけでは効果はない」「効果的な方法を検討する」との市長答弁でした。独自の新機軸は出るのでしょうか。1%節電で『環境市長』と自負しておりますが、環境条例とポイ捨て禁止条例でその真価が問われそうです。(T)
 会員通信の担当は今回が初めて。Wordでのレイアウトに苦労!担当者の尽力に感謝!(K)