2007年度事業計画

2007年5月26日に開催された2007年度総会で承認された2007年度事業計画です。

1.2007年度活動方針と全体事業
 本会の基本的な姿勢を示す『かわごえの環境の環(わ)を「太く」「大きく」「さらにつなげる」』というテーマは、4年目を迎え、ますますその重要性を増してきている。よって、今年度もこのテーマを目標に掲げて活動を行う。具体的な活動方針は次のとおりである。

(1)環境の環(わ)を太くするために、専門委員会に参加する会員が、各種事業に参画できる専門的知識を身につけるための必要な事業を、会員自らが企画して行っていく。また、これらの事業が、会員内外に潜在的に存在する新たな人材の掘り起こしにつながるよう、積極的な公開に努めていく。
(2)環境の環(わ)を大きくするために、企画委員会が検討している新たな基軸による事業を実施するとともに、中長期的な活動について検討を重ね、市民、事業者、民間団体、学校との連携による事業の実施手法の確立をめざす。また、川越市との協働による環境行動計画(ローカル・アジェンダ21)の策定事業を実施し、広く会員から委員を募集するとともに、かわごえ環境ネットの長期的な行動指針となり、かつ、市民、事業者、民間団体が活用できる成果物となるよう検討していく。
(3)環境の環(わ)をさらにつなげるために、2月に開催予定の「第6回 かわごえ環境フォーラム」を、前回の結果を踏まえて発表主体の参加型イベントとして内容の充実を図るとともに、各団体が主催する環境関連事業について支援を行う。また、各自治体の環境パートナーシップ組織や地域をまたがる環境関連組織との交流に努め、流域や市境にまたがる課題や地球環境問題などの課題について、協力して取り組むべき内容を検討していく。広報活動については、本会のさらなる情報発信機能の充実に向けて体制づくりを進めるとともに、会員の活動情報を積極的に取りあげて、会員情報のネットワーク化を図る。
(4)上記の活動に関連して、川越市の「地球温暖化対策条例」の制定に協力するとともに、本会が開催する事業において地球温暖化防止のための環境配慮行動を実施し、参加者にも行動の実施を呼びかけていく。その他、雑木林の保全、まち美化、ごみの減量などについても、特定の分野によらず様々なイベント開催において考慮するようにする。
(5)本会の活動を組織的に進めるための細則の整備を進める。

2.広報委員会
(1)昨年度の「環境基本条例」、「路上喫煙防止条例」などの環境関係の施策に続いて、本年度も「地球温暖化対策条例」の制定を図っている川越市の施策に「協働」した本会の役割を広報していく。また、会員が行っている環境保全活動を積極的に広報していく。
(2)軌道に乗った「月刊かわごえ環境ネット」の一層の充実を図り、会員相互の情報交換の場を提供していく。また、編集や印刷発送等の事務作業のスタッフを増員する。
(3)常に最新情報が提供されるように、ホームページやブログのメンテナンスのできるスタッフの増員を図る。

3.社会環境部会
2007年度も昨年度に引き続いて、地球温暖化防止対策、廃棄物減量・資源化対策、まち美化運動の推進を大きな目標に設定し、あわせて、アースデイ・イン・川越や北公民館かんきょう祭りへの参加をしながら、市民の環境意識の啓発に力を注ぎたい。
(1) 地球温暖化防止対策グループは、東日本で柏市に続いて「地球温暖化対策条例」の制定を進めている川越市と協働で市民啓発に努めるとともに、本会作成の「環境家計簿」の普及、埼玉県主催のエコライフDAYへの協力などを進めたい。
(2) 廃棄物減量・資源化対策グループは、生ごみの減量・堆肥化による資源化の方向について、JAや農家等の意向調査等も行い、先進市の事例調査と合わせて川越市にふさわしいシステムの研究を進めたい。
(3) まち美化運動の推進グループは、この4月から施行された川越市の「路上喫煙防止条例」とともに、6年前から施行されている埼玉県の「ポイ捨て禁止条例」を合わせて啓発し、川越らしいまち美化の実現に努めたい。
 各グループの詳しい事業計画のポイントを下記に列挙したので参考にされたい。

4.自然環境部会
(1)今年度も昨年度と同様に1.残された平地林の保全と2.水辺自然環境の保全と再生の2本柱で取り組んでいく。
行政と地域の人達との協働は、公園の保全管理や多自然護岸を施した湧水堀の保全活動を、ホタルの里づくりを目標に置いて、昨年度以上に幅を広げ、深めていきたい。さらに、湧水の復活をめざした雨水浸透ますの普及活動では、建設業者や雨水浸透ます業者との協働も働きかけていきたい。
(2)具体的には次の通りである。
1.の残された平地林の保全は「(仮称)川越市森林公園計画地」での植物や昆虫などの観察会を4回計画している。また、同地で植物調査と樹木の名札付けを毎月計画している。
2.の水辺自然環境の保全と再生は、「仙波河岸史跡公園の自然保護活動」での自然観察会及び保全活動を5回計画している。そのうちの2回は、植物の名札付けを予定している。また、懸案の湧水渇水期対策の井戸の掘削が年度内に決定したので、ホタルの棲める環境づくりを進めていく。
「第2回・植物園見学会」は、千葉県松戸市総合公園の見学と水子貝塚公園付近の湧水の探訪会を同時に実施する。
「ムサシトミヨの保護活動」は、埼玉県と川越市と協議し、菅間緑地でのムサシトミヨ試験放流のための環境づくりに着手する。
「雨水浸透と湧水復活活動」は、川越市における雨水浸透対策の実情調査や、雨水浸透ますの設置状況などを把握するとともに、先進事例の調査を行う。
「湧水路の多自然護岸化活動とホタルの里づくり」は、霞湧水堀の第三期工事と協栄用排水路の第二期工事への協働と、霞湧水堀のホタルの里づくりに向けた川越市と自治会、中学校、ゴルフ場などと協働した保全体制を進めていく。
次表にその事業計画を記す。

5.企画委員会
企画委員会では、2006年度に出されたテーマ案の提言理由、活動によるメリット、参加を希望する団体、超えるべきハードルの高さなどが討議され、今年度からのテーマとして市民、民間団体、事業者、行政が横断的に行動し、本会のこれまでの実績を踏まえてから、以下の案件に道筋をつけることを3〜5年の長期テーマとすることにした。
(1)雑木林の下草刈り、枝打ちの体験
事業者が所有する雑木林、行政が所有している枝チップ化機、これにリサイクルを絡めて枝打ち体験学習を企画する。次年度以降は事業者参加で川越市にある雑木林の保全を協働で行う。
(2)まち美化運動
現在行っているまち美化運動に事業者のボランティアの協力を働きかける。また、商店街との協働でまち美化運動に対しエコマネーを発行し、協力商店での使用を可能にする。
(3)家庭教育学級
これまでは、学校への働きかけから教育支援を実施したが、今年度はPTAに対し10講座の企画を提案し、家庭教育学級支援事業を実施する。