2008(平成20)年度事業報告

 2009年5月23日に行われた2009年度総会で承認された2008(平成20)年度事業報告です。

1. 主な事業

(省略)

2. 総括及び全体事業
 2008年度は、『市民・事業者・民間団体・行政の協働で川越市の望ましい環境像の実現をめざす』というテーマを目標に掲げて、大きく5つの具体的な活動方針をあげて事業を行いました。これらの活動方針に沿って、総括及び全体事業に関する報告を次に示します。

(1)広く市民が参加できるイベントとして、「2008アースデイ・イン・川越 立門前」実行委員会に参画するとともに本会として出展を行いました。また、「第7回かわごえ環境フォーラム」を、会場となった「クラッセ川越」における各階施設のイベント「クラッセの環境デイ」とともに実施しました。
(2)道路や河川などのまち美化活動、河川の水質調査活動を、大学・高校などの学校や民間団体、事業者の協力を得て実施しました。また、川越まつり協賛会が募集した川越まつりでの清掃美化ボランティアに協力しました。さらに、公民館登録団体に対して、埼玉県が主催する「エコライフDAY」を夏・冬のキャンペーンで実施し、環境行動の働きかけを行いました。環境講座等の講師の要請に応じ、古谷公民館での古谷女性大学及び環境学習講座、南公民館での高齢者学級での環境学習講座を実施しました。
(3)環境省へ地球温暖化対策地域協議会としての登録を行うとともに、今後の組織体制及び事業について検討しました。
(4)2008年1月に策定された川越市環境行動計画「かわごえアジェンダ21」の推進のためにかわごえアジェンダ21推進委員会を設置し、第二次川越市環境基本計画年次報告書『かわごえの環境』における「市民・事業者の活動」の編集を行うとともに、チェックシートの実施と集計を通して、同計画の普及を推進しました。また、埼玉県が主催する「ストップ温暖化"冷やせ!彩の国"」コンクールへ、「かわごえアジェンダ21の作成と推進」のテーマで応募し、努力賞を受賞しました。さらに、新春講演会を川越環境保全連絡協議会と共催して実施しました。
(5)他団体が主催する事業への協力として、調査の実施、イベントへの参加・出展、川越市協働指針検討懇話会への委員推薦、講演会での講演、学校教育への支援、環境コミュニケーション活動への参加等を行いました。

3. 広報委員会
 かわごえ環境ネットの活動の活性化と、市民や関係方面へのPRを指向した「月刊かわごえ環境ネット」を毎月発行し、市内公民館や小中学校への配布も進めました。また、会員団体の活動紹介とともに、近隣市の環境行政と、それに協力する他市の市民活動の様子も伝え、交流を深める契機となりました。また、6月号から活動予定表を「イベントカレンダー」として掲載するとともに、9月号から巻末に移して多くの市民の目に触れるようにしました。ホームページ等の管理・運営により、市の内外に広く情報発信を行いました。また、本会のPRのためにハンディな会員募集パンフレットの作成を行いました。

4. 社会環境部会
 2008年度の社会環境部会は、総会で承認された事業計画にもとづき、テーマごとに推進担当者を置いて「事業計画行動表」を作成し、毎月第3水曜日の定例会で調整しながら事業活動を展開しました。一方、当会全体で取り組む事業及び市内の環境関連イベント、埼玉県が主催するイベントへ積極的に参加しました。特に地球温暖化対策やごみ減量の生活環境関連のイベントには、発表や展示等で担当分野のメンバーが対応しました。また、一般市民にも呼びかけた「吉田元気村バイオ発電所見学会」の実施、「2008アースデイ・イン・川越 立門前」の運営への参加、「第8回北公民館かんきょう祭り」の後援等、その広範囲にわたる活動は高く評価されました。

(1)地球温暖化対策関係
 埼玉県「エコライフDAY」のチェックシート記入による市民啓発運動への参加を積極的に呼びかけるともに、全公民館の協力を得て登録団体に配布・回収を依頼し、データ集計をグループで行い川越市の参加数増加に寄与しました。埼玉県の「ストップ温暖化SAITAMAフェア」に連続して参加したほか、エコライフを実践しながら啓発活動をしている齋藤眞之助会員が「埼玉県環境賞・県民大賞」を受賞し、松岡壽賀子会員が埼玉中央青年会議所主催のエコファサミットで「エコファマスター」として表彰されました。
(2)環境保全・資源化推進関係
 生ごみの堆肥化促進運動と落葉堆肥作り、そして家庭菜園の有機栽培の指導とともに、「埼玉エコリサイクル交流集会2009」で活動発表を行った原嶋昇治理事を中心に啓発活動を進めました。また、「生ごみリサイクル交流会2008」には例年通り部会から4名が参加するとともに、川越市資源循環推進課の職員にも参加してもらい、問題意識を共有化することができました。そのほか、県の「里川」運動の応援で小畔川の清掃など、地元住民や環境推進員等の協力を得て実施することができました。
(3)まち美化関係
 「埼玉県散乱ごみの防止に関する条例」、「川越市路上喫煙の防止に関する条例」等がそれぞれ施行されていますが、吸殻をはじめとした「ポイ捨てごみ」は以前より少なくなったものの、未だまちの美観を損ねています。毎月4回のグループ活動のほか、広く市民に呼びかけて「成人式会場」「伊佐沼周辺の郊外」「川越まつり」「歳末中心市街地」のクリーン活動を実施しました。また、3月末に、川越駅と本川越駅周辺の「公共掲示板の落書き消し」を初めて行いました。

5. 自然環境部会
 前年度に引き続き「平地林の保全や公園の自然を護る活動」と、「湧水の保全と復活活動」をテーマとして展開しました。
 部会が主体で行う観察会や見学会、動植物調査やパトロールは大勢の参加を得て計画通りに実施できました。しかし、川越市や埼玉県、他の団体との協働で行う活動は、計画通りにはできませんでした。具体的には次の通りです。

(1)(仮称)川越市森林公園計画地での観察会は植物(5月と3月の2回)、昆虫(7月)、キノコ(9月)の計4回開催し、毎月第2火曜日の樹木調査を毎月実施しました。また、昆虫類の調査を4・6・9月の3回実施しました。この報告は、第7回かわごえ環境フォーラム「かわごえ環境活動報告集」に詳しく掲載しました。秩父市の東大演習林へのバスツアーも原生林や渓畔林に接し、好評を得ました。
(2) 仙波河岸史跡公園での年9回のパトロールと4回の動植物調査、小仙波の龍池弁財天のパトロールをしました。狭山市の智光山公園の植物園見学会は6月に実施しました。追加事業として6月に池辺公園において視察をし、9月にキツネノカミソリの保全活動を行いました。
(3)雨水浸透と湧水復活活動は、川越市との連携を検討中で、計画していた雨水浸透の勉強会は開催できませんでした。ムサシトミヨの復活活動も埼玉県との協働なくしてはできないので、進みませんでした。
(4)飯能市天覧山麓のホタルの観察会を昨年に引き続き行いました。
(5)湧水探訪会は11月に行い、10箇所をバスで回りました。
(6)かすみ湧水堀の保全とホタルの里づくりは中学校、ゴルフ場との協働は進みましたが、近隣の自治会との連携には至りませんでした。ホタルの繁殖活動は継続して、次の段階への発展が見込めそうです。

6. 企画委員会
 企画委員会では市民、民間団体、事業者、行政の協働参加型事業として「里山保全と湖の水質調査の1日」を企画し、11月2日に開催しました。参加者は28名でした。事業者の持つ雑木林の下枝打ちと間伐と鎌北湖の水質調査を市民が体験し、帰りにかすみ湧水掘の自然護岸を見学しました。この行事では、次週に開催された2008アースデイ・イン・川越立門前の地域通貨「アース」を事業者の協力で配付しました。多くの方にアースデイでこの通貨を使っていただきました。
 1月には「かわごえアジェンダ21」策定1周年を記念したシンポジウムを川越環境保全連絡協議会との共催で開催しました。