2011(平成23)年度事業計画

 2011年5月21日に行われた2011年度総会で承認された2011(平成23)年度事業計画です。

1. 2011年度基本方針と全体事業
 10周年記念事業が終了し、次の10年に向けて歩みを始める2011年度は、2008年度から続く「市民・事業者・民間団体・行政の協働で川越市の望ましい環境像の実現をめざす」のテーマを継続しながら、2010年度に実施し成果を収めた「かわごえ・カフェ」や『川越の自然』を生かして、川越市における環境活動のさらなる活発化を図ります。これらのテーマに沿った8つの基本方針と具体的な全体事業を次に示します。

(1)【会員内外の交流事業の実施】会員をはじめとして川越市における環境活動に取り組む人々、さらに、さまざまなまちづくり活動に取り組む人々の交流を図るための事業を実施します。「第10回かわごえ環境フォーラム」等において「かわごえ・カフェ」を継続して実施するとともに、『川越の自然』を活用した自然観察会の実施を行うことで、10周年記念事業の成果をさらに発展させます。
(2)【川越内外で行われる主要行事への参画・出展】川越市内で実施される「2011アースデイ・イン・川越 立門前」や「第11回北公民館かんきょう祭り」に実行委員として参画するとともに、川越市内及び市外で行われる環境イベントに積極的に出展して、市民・事業者へ環境活動の普及啓発を行います。
(3)【情報蓄積・情報共有の推進】「月刊かわごえ環境ネット」の発行、ホームページの運営を通して、本会及び会員、関連団体等が実施する事業の報告や実施予告を積極的に取り上げ、情報蓄積・情報共有の推進を図ります。また、Twitterなどのインターネットサービスの活用により、情報交流の拡大を図ります。さらに、「第10回かわごえ環境フォーラム」において『かわごえ環境活動報告集』を冊子で発行して、市民・事業者等の環境活動に関する情報蓄積・情報共有を図ります。
(4)【積極的な行事の公開】協働事業を推進する組織として、本会が主催する見学会、観察会、まち美化活動、調査・保全活動等の行事を積極的に公開するとともに、日程や場所の周知を広報することによって、会員内外の参加者の増加を図ります。さらには、本会会員の増加にもつなげていきます。
(5)【環境に配慮した行動の普及啓発】市民向けのイベントや講演会において『環境に配慮した行動チェックシート』を引き続き実施して、環境に配慮した行動の普及啓発を図ります。また、『平成23年度版 かわごえの環境(第5号)』の「市民・事業者の環境への取組状況」への記事の掲載によって、「かわごえアジェンダ21」の進捗状況を報告します。さらに、身の回りに存在するリスクの認識を高めるための環境コミュニケーション活動の実施を検討します。
(6)【地球温暖化対策】川越市における地球温暖化対策地域協議会として、『川越市地球温暖化対策地域推進計画』の周知を図るとともに、川越市が推進する事業に協力します。また、具体的な地球温暖化対策として、みどりのカーテンなどの普及啓発を図り、東日本大震災による節電状況下でも前向きに生活できる支援を行います。
(7)【生物多様性保全・景観保全及びボランティア活動の推進】平地林や河川、水路等の公園・緑地の保全活動を継続して実施するとともに、埼玉県の実施する「県民参加生き物モニタリング調査」に協力し、これに関連する、観察会等の公開行事を実施します。また、景観の保全に資するごみ拾いなどのまち美化活動を実施します。これらの活動を通して、市民・事業者に対するボランティア活動の場を提供します。
(8)【行政・他団体への協力】川越市の施策に協力するともに、提案・助言を行うことで、川越市が環境事業に先進的に取り組むための支援を行います。また、環境保全活動を推進する川越市内外の個人、事業者、民間団体、行政、学校等が実施する事業に協力するともに、本会が実施する事業への協力、協働による実施を求めていきます。

2.広報委員会
 2011年度の広報活動は、エネルギー問題で環境への関心が高まる流れに応えた、的確な編集内容をまとめ、本会の評価が高まる努力を続けます。エコライフや省エネ関係の実践事例の紹介など、スタッフを強化して取り組みます。また、設立10周年記念出版の『川越の自然』編集の苦労を紹介しながら、あらためて川越の再発見につながり、市民の本会への関心が高まる編集に努めます。

3.社会環境部会
 2011年度の環境への取組は、東日本大震災の影響による電力不足を契機に、エネルギー問題の啓発にいっそうの努力を注がなければなりません。CO₂削減をエコライフの実践による省エネルギー活動で進める地道な啓発活動が期待されています。さらに「緑のカーテン」運動等も加えて、今までの主要な3本柱の活動をさらに強化します。合わせて、「2011アースデイ・イン・川越 立門前」、「第11回北公民館かんきょう祭り」などへの参加をはじめ、次に示す行動表に基づいて活動を進めます。また、本年度から、毎月の社会環境部会の例会を第2金曜日の午後1時からにし、午後3時からの自然環境部会の会議にも出られるように配慮し、相互の連携を図ることにしました。

(1)地球温暖化対策推進 CO2削減、低炭素まちづくりに向けて、エコドライブ講習会、環境家計簿、エコライフDAY2011チェックシート、緑のカーテンなどの普及運動とともに、マイボトル・マイバッグ持参も加え、多面的にエコライフ活動の啓発を行い、地球温暖化対策地域協議会の役割を果たします。
(2)環境保全・資源化推進 水と緑に囲まれた自然豊かな川越の再生をめざし、川越市の関連部門、川越県土整備事務所、川越農林振興センター、国の荒川上流河川事務所、荒川下流河川事務所等との連携を深めます。また、3Rの推進、生ごみの「水切り」の促進、生ごみの資源化試行など、先進都市に学びながら進めます。あわせて、有機栽培による家庭菜園講座、子どもサポートクラブとの連携による野菜栽培講座などで、循環型社会への意識向上に努めます。
(3)まち美化活動の啓発 市街地の吸殻などのポイ捨てごみ、川のごみ、郊外の不法投棄、川越駅や本川越駅周辺で見かけられるルール違反のごみ出し、無秩序な違法駐輪、落書きや貼り紙などと、「品格あるまち」の美観を損ねている実情を直視し、気づいた市民が行動を起こす契機となる提言を行います。また、住みたいまちの第一は「安全・安心」であり、歩行者と自転車の視点からの交通の安全度を調査し提言します。
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4.自然環境部会
 生物多様性保全の気運の高まりを受けて、本年度も昨年度に引き続いて、川越市内の希少な動植物を重点にした生息分布調査を県民参加モニタリング調査とも並行して進めていきます。また、会員や一般の方を対象にした川越市内外の自然観察会などのイベントも昨年度以上に実施します。具体的な活動計画は次の通りです。
 なお、今年度は、この活動計画とは別に随時テーマとして、自然環境部会が今まで蓄積してきたデータや情報が、川越市の生物多様性保全の施策へ有効的に反映される仕組みづくりを市と協働して取り組みます。
 また、10周年記念として出版された冊子「川越の自然」をこれからの自然観察会や、調査に活用して、さらに情報を拡充したいと思います。
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5.かわごえアジェンダ21推進委員会
 2011アースデイ・イン・川越 立門前と第11回北公民館かんきょう祭りの会場において「かわごえアジェンダ21」の「環境に配慮した行動チェックシート20(市民編)」を来場者に対して実施します。また、委員が講演する会場等において、受講者を対象に同チェックシートを実施します。さらに、2010年度に実施した同チェックシートについて集計、分析を行い、川越市が発行する「平成23年度版 かわごえの環境(第5号)」に『川越市環境行動計画「かわごえアジェンダ21の推進状況」として報告します。

6.「川越の自然」編集委員会
 10周年記念事業実行委員会の事業が終了し、委員会が終了となったため、同委員会に設置されていた編集会議に代えて、本委員会を設置しました。本委員会では、本会設立10周年を記念して制作した「川越の自然」の頒布及び管理を行います。本会及び本会会員等が観察会等における資料として活用することを目的として、本冊子の普及に努めます。