2005年度事業計画

2004年5月14日に開催された2005年度総会で承認された2005年度事業計画です。

1.2005年度のテーマと目標
(1)かわごえ環境ネットの長期ビジョン策定に向けた活動
 かわごえ環境ネット(以下、本会)が2000年8月5日に設立されてから、まもなく5年が経過する。本会は、川越市環境基本計画を推進する環境パートナーシップ組織として、140以上の市民・民間団体・事業者・行政が参加し、さまざまな活動を行ってきた。先進事例が少ない中、試行錯誤を重ねてきた本会は、周辺市をはじめ、各地で設立されている環境基本計画に基づく環境パートナーシップ組織の先進事例として成果を積み重ねてきた。この役割を、長期ビジョンの策定により、さらに強固なものにしていきたい。
 今年度は、川越市環境基本計画の目標年度であり、相互補完関係にある(仮称)第三次川越市総合計画が、平成18年度より始動するのに伴う、川越市環境基本計画の見直しが2年計画で進行する。そこで、本会が、川越市環境基本計画の推進組織であることを改めて認識して活動していきたい。
 川越市環境基本計画の見直しにあたって、推進すべき市民・民間団体・事業者の環境行動計画を、多くの人の参加を得て検討するとともに、行政の環境施策と環境行動計画に対する意見や提案を行っていく。そのために、これまでのかわごえ環境ネットの活動を評価するとともに、市民・民間団体・事業者・行政の各主体の環境活動を評価する。さらに、できるだけ多くの人の参加を募り、川越市のめざす将来の望ましい環境像を改めて考える。
 これらの活動によって、新たな川越市環境基本計画を、かわごえ環境ネットの長期ビジョンとなるように位置づけていく。

(2)2005年度の活動方針
 昨年度のテーマである、『かわごえの環境の環(わ)を「太く」「大きく」「さらにつなげる」』を引き続き推進していく。
 第1の「かわごえの環境の環(わ)を太く」するために、いくつかの専門委員会活動を、より多くの人が参加するよう企画する。具体的には、郊外や街中のごみを拾いながら、啓発活動を行うクリーンウォーク(夏、冬に開催予定)と、地下水、湧水、河川などに関する水循環シンポジウム(秋に開催予定)を計画する。また、研修会や見学会、観察会等を開催することで、普及、啓発活動を推進していく。
 第2の「かわごえの環境の環(わ)を大きく」するために、各主体が行う環境活動への支援を積極的に行っていく。会員からの情報を広報する手段を整理して、会員にわかりやすく提示するとともに、「会員通信」「メールニュース」の2つの広報への会員情報の掲載、郵送資料へのパンフレット等の添付、ホームページへの情報掲載を積極的にアピールしていく。さらに、会員が広く参加者を呼びかけるイベント等について、積極的に広報活動を行うとともに、人的支援の協力を呼びかけていく。
 第3の「かわごえの環境の環(わ)をさらにつなげる」ために、川越市環境基本計画の見直しに関わる全体事業として、これからのかわごえの環境を考える「(仮称)かわごえ環境シンポジウム」を夏に実施するとともに、本会と各主体の環境活動報告会である「第4回 かわごえ環境フォーラム」を冬(2月を予定)に実施し、環境活動に関する情報を集積していく。また、市民と事業者の協働事業を推進するとともに、環境コミュニケーション「知りたい・伝えたい企業の環境活動」を、引き続き推進していく。
 昨年度から進めてきた、つるがしま環境ネットワークをはじめとする周辺市、および県の環境パートナーシップ組織との交流をさらに推進することで、広域で考えるべき環境問題についての取り組みをさらに活発にしていくとともに、川越市における他分野のパートナーシップ組織との交流により、環境活動のすそ野を広げる取り組みを進めていく。

2.広報委員会
(1)昨年度の反省にもとづいて、会員通信の資料性を高めるとともに、会員の活動がやりやすくなるような情報の伝達の迅速化を工夫していきたい。
(2)会員通信は4月、7月、10月、1月の4回発行する。「Q&A」コーナーを設け、市民の関心の深い問題の状況を報告できるようにする。また、会員の活発な投稿をお願いしていく。メールニュースについては、会員に購読をよびかけるとともに、ホームページと連携して内容の充実を図る。そのために、会員内外からの環境イベントの情報などを募集していく。また、ホームページの管理・運営について、情報の蓄積及び発信拠点として、さらに内容の充実を進めていく。

3.社会環境部会
(1)かわごえ環境ネットの全体事業への提案や実行への取り組みをさらに進めながら、社会環境部会が核(コア)となって推進する事業活動を展開する。定例会の開催方式を再検討し、グループ(推進担当)化にあたっては、いたずらに数を欲張らず細分化することなく、会員全員の参画型を進めることとする。
(2)全国レベルの「環境月間」「地球温暖化防止月間」や「省エネ月間」に呼応したイベントや啓発運動を、年間スケジュール(行動表)をつくって活動し、その結果について部会で取りまとめ、市担当部門とも話合いの場を持ち、川越市環境基本計画の推進に反映させることとし、グループを中心に部会からかわごえ環境ネット全体へ、さらに市民へと環境の環(わ)を広げていくことをめざす。

2005年度 社会環境部会主要事業計画
環境に関わる法令等の研修
<1> 京都議定書---'05/6 <環境月間>
<2> ダイオキシン類対策法---'05/9
<3> 省資源・省エネと新エネルギー---'06/2 <省エネ月間>
地球温暖化防止対策
<1>環境家計簿の普及---'05/6~
<2>樹林のCO2吸収量調査---'05/6~
<3>CO2排出量抑制ウオッチング---'05/12<温暖化防止月間>
廃棄物減量とリサイクル
<1>廃棄物減量施策ウオッチング---'05/6~
<2>リサイクル施設、環境学習施設研修---'05/8
<3>新清掃センターウオッチング---'05/10
まち美化運動の推進
<1>クリーンウオーク(フィールドワーク)---'05/7(郊外)/12(市街)
<2>河川、高架橋近辺クリーン作戦---'05/7
<3>推進団体(ごみゼロ運動等)との連携策---'05/9
エコマネー研究会
<1>先進地域(団体)の事例調査---'05/8
<2>導入範囲(環境)の検討---'05/9
<3>会員向け試験的流通---'06/2

4.自然環境部会
(1)昨年度から掲げている、<1>残された自然の保全 <2>水辺環境の保全と再生の2本柱で取り組んでいきたい。また、これまで培ってきた行政とのパートナーシップをより進めていくことや、一般市民への働きかけも引き続き取り組んでいくこととする。
(2)<1>の残された自然の保全は、大規模な樹林地、「(仮称)川越市森林公園」計画地とくぬぎ山を対象にし、情報の発信や活動についての話し合いを進めていく。<2>では、引き続き仙波河岸史跡公園での良好なビオトープを保つための取り組みを、将来的に地元の方々が運営することを視野に入れて、行政、市民と連携しながら進める。また、水辺環境、湧水の涵養、多自然型護岸などの学習会・見学会なども計画している。

2005年度 自然環境部会主要事業計画
5月
●笠幡地区用水路の生き物調査---多自然型護岸予定水路の魚類を主体にした調査
6月
●6/11(土)第1回仙波河岸史跡公園自然観察会と保全活動---昆虫観察と外来植物除去、水質、魚類調査など
●6/18(土)(仮称)川越市森林公園計画地観察会
7月
●7/16(土)第2回仙波河岸史跡公園自然観察会と保全活動---昆虫観察と外来植物除去、水質、魚類調査など野鳥観察と外来植物除去、池の水質浄化など
8月
●8/4(土)自然体験広場 ザリガニつり
9月
●9/17(土)第3回仙波河岸史跡公園自然観察会と保全活動---植物観察と外来植物除去、水質、魚類調査など
●近郊緑地保全地見学会
10月
●湧水探訪会および水循環シンポジウム---仙波河岸史跡公園-寺尾遊水地の探訪
11月
●11/19(土)第4回仙波河岸史跡公園自然観察会と保全活動---野鳥観察と水質調査など
12月
●ムサシトミヨとミヤコタナゴの生息地を訪ねて---滑川町エコミュージアムセンター及び熊谷市久下小学校などを訪問
3月
●3/25(土)第5回仙波河岸史跡公園自然観察会と保全活動---植物観察と水質調査など

5.環境学習支援委員会
(1)学校の環境学習は総合学習で扱われることが多いが、文部科学省の意向で見直しの方向が示されている。このような状況をふまえ、将来世代のためにどのような支援ができるのか模索していくことになる。支援依頼に対してはできるだけ対応できるよう、体制をととのえていく。
(2)環境学習支援の情報発信は、かわごえ環境ネットホームページの中で行う。また、昨年配布したパンフレットは現場の教員に周知されていないようなのでホームページで分かりやすく紹介する。