私のエコ暮らし(8)「エコロジー」と「エコノミー」な生活

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 「エコ生活」て何のことですか? この外来語と日本語のマリアージュは? ちなみに、外国語に弱い私が常に事務机の引き出しに忍ばせていた三省堂の昭和45年改訂版新クラウン英和辞典には、economyやその類語はあってもecology(生態学)やその類語は全く載っていません。一方、集英社の平成5年版外来語・略語辞典には、環境用語としての「エコ何とか」は30語以上載っています。昭和45年頃にecologyと言う言葉がない訳ではなく、当時はその種の言葉は大学や学者等の極く限られた分野で使われていて、辞典の編集者は掲載の価値を認めなかったものと思います。

 今日では「エコ何とか」ははやり言葉のごとく、その内容がどのようなものかは脇に置かれて盛んに使われています。この「エコ何とか」は外来語と言うよりも今日では完全に日本語化された言葉と言えるのでしょう。「茶髪」とか「チョベリバ」のように短縮した新語を生み出すのは日本人の得意なところでもありますね。しかしその意味するところが誰でも同じように理解されているかは疑問ですね。日本語には多くの語彙があって、多様な状態を表現することができる世界でも珍しい言語ですから、できるだけ日本の言葉で表現してほしいと常々思っています。1月5日発行の毎日新聞によれば、外来語の言い換えを「国立国語研究所」が提案しているそうです。一例として「リニューアル」は「刷新」とか。

 冒頭から脇道に入り込んでいたようですが、あれこれから類推すると「エコ生活」とは「周縁の生態とか環境にできるだけ負荷をかけないで暮らすこと」と言ってよいのでしょうか。人一倍暑さ寒さに耐える意志に弱く、暑いとクーラー、寒いと暖房機のリモコンを手にする私にとっては何とも耳の痛い言葉です。私の息子たちは小学生時代を夏冬とも半ズボンで過ごし、成長してそのことをやや誇らしげに話していましたから、そのことを決意して実行したものなのでしょう。エコ生活にも目標か決意が伴わないと長続きしないなと感じており、余計に気が重くなります。

 また、齢を重ねると健康に気を使う程度が増してきますし、余生を楽しく快適に暮らしたいとの欲求も強くなります。夏になると「お年寄りは熱中症に気をつけましょう」、冬になると「お風呂場の温度差に気をつけましょう」と脱衣室まで暖房した方が良いようなことも奨励されます。やはり冷房、暖房は健康のためには必要だなと強く感じますね。

 齢には関係ないかもしれません。快適さ、便利さに対する人類の欲求がなければ様々な発明発見は進まず、今日のノーベル賞級の研究も日の目を見ることは少なかったのではないでしょうか。私の生活態度の言い訳材料としてはレベルが違い過ぎますが、まあそんなものではないかと思います。

 でも全くダラシナイ生活をしているかと言うとそうでもありません。かわごえ環境ネットに加入していろんな方のお話を伺っていますと、計画を立てて見事に実行している方もいらっしゃいますので、たいそう刺激を受け参考にもなります。でも共同住宅に住んでいますと実行できることはかなり制約されるような気がします。 冷暖房を含めて余計な電気、ガスを使わないように気をつけることや、車の急発進をしない等は経済的な面から意識しないでも実行できますね。今使っている車はそのような機能を搭載していますので何となく実行できています。カーテンを二重にするとかお風呂の残り湯を洗濯の一次洗いに使うとかは昔からやっている生活の知恵です。

 ポジティブな面では少々厄介です。日々の散歩コース蔵の街の上州屋さんの「ナタマメ」カーテンは毎年感じ入って鑑賞しています。昨年は及ばずながらとある時の講演会に参加した際にいただいた「フウセンカズラ」をプランターに播いていたところ7本ぐらいが発芽しました。 一昨年は全く発芽しませんでしたので、昨年は種子を一晩水に浸して播いたところ、ほとんどの種子が発芽したようです。あまり期待していなかったもので棚の用意がなく、園芸用の支柱をつなぎ合わせて不格好な棚をベランダの一隅に設けました。初めのころはヒョロッとして頼りなげであった苗も、水と液肥をセッセとやったせいか、いつ間にかたくましく不格好な棚にはお構いなしに成長し、夏の盛りには棚の高さを超えて乙女の前髪のごとく前の方にダラリと垂れ下がってくる始末。そのうち可愛らしいフウセンもかなり実を付けて、やってみるとなかなか面白いもんだと悦に入って眺めておりました。秋に入って全体が黄色みを帯びてからフウセンの中の実を取りだし、今年用に保管してあります。1つのフウセンから2~3個の実が収穫できましたが、さあ今年はたして発芽するかどうか楽しみです。つるを這わすネットも人並みにセットしてみようと思っていますがベランダにはフックがないしどうなりますか。

 以上、私のエコ生活の一端を紹介しましたが、え?エコロジーとエコノミーがゴッチャになっているですって?う~ん。

(かわごえ環境ネット個人会員 板野徹)