かわごえ環境フォーラム講演予定のいすみ市職員と事前打合せ

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打ち合わせの様子

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いすみ市役所

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有機稲作実施地域「自然と共生する里」

 3月3日(日)に開催される第17回かわごえ環境フォーラムにて、午後の部①の講演会でお話いただく鮫田晋氏(いすみ市職員)に、かわごえ環境フォーラムの主旨説明および講演内容の打ち合わせのため、1月18日(金)、小瀬理事長、賀登副理事長及び菊地理事とともに、千葉県いすみ市を訪問しました。
 1月18日の打ち合わせには、いすみ市からは鮫田晋氏(農林課)の他、手塚幸夫氏(農林課)及び矢沢喜久雄氏(農事組合法人みねやの里代表理事)にも出席いただき、いすみ市の生物多様性戦略についての説明や、自然と共生する里づくりにおける有機米づくりの事例報告をしていただきました。
 人口およそ3万8千人の千葉県いすみ市は、夷隅川でつながる里山(水田農業エリア)・里海(沿岸漁業エリア)を形成しており、昭和初期には千葉の三大米どころ"夷隅(いすみ)"といわれるほどでした。かつてはコウノトリが舞う里山でもあったことから、2010年設立された「コウノトリ・トキの舞う関東自治体フォーラム」に参加、また、いすみ市生物多様性戦略作りの中、衰退する水田農業を活性化させるためにも生き物を育む水田づくりへと舵を切っていきます。
 2012年には、環境・農業・経済それぞれの関係する45団体による「自然と共生する里づくり協議会」を設立。地域資源を活用し、地域産業を活性化するために、2014~2016年の3年間、有機稲作標準技術体系の確立をめざした有機稲作モデル事業に取り組みました。
 有機稲作技術を指導する民間の研究所、その指導を受けて有機米づくりをする熟練農家、そしてそれら全体の調整役の行政、これらがチームをつくりPDCAサイクルで技術向上を図り、新規協力農家の増加により、有機栽培の技術体系づくりを強化していきました。その成果は着々と目に見える形となっています。
 作った有機米をいすみ市の学校給食として提供したいという農家からの希望が実現し、導入当初(2015年度)の有機米導入割合11%が、2016年度は40%、2018年度は100%に達しました。学校給食が地元有機米になったことにより給食残量は明らかに減少し、食育という面でも大いに効果が出ているとおっしゃっていました。
 短期間で大きな成果を出したその秘訣や苦労についても3人に話を伺いましたが、それは3月3日(日)開催のかわごえフォーラムの講演でお話いただきたいと思います。
 苦労や葛藤をしながらも、有機米づくりを継続し、成果を出すことができたこのいすみ市の有機米づくりのストーリーをぜひお楽しみください。生の声は、本当に人を惹きつけ説得する力があります。いすみ市の取組の成功の秘訣、本質となるキーワードに触れることができると思います。
 また、講演後には、「川越(とその周辺)の宝を掘りおこそう」というテーマで、参加者のみなさまとともにお茶を飲みながらお話する「かわごえカフェ2019」も開催しますので、ぜひ川越の"宝"について語り合いましょう。ご参加お待ちしております。
(飯島希)