【コラム】川越の「宝」をたずねて(14)龍池弁財天
龍池弁財天入口
双子池(龍の池弁天)
龍池弁財天の祠
コラム"川越の「宝」をたずねて"は、かわごえカフェ2019のテーマ、「川越(と周辺地域)の宝を掘りおこそう」で参加者のみなさんと作成した"川越のお宝マップ"の地点を紹介していくコラムです。
今月のお宝紹介は「龍池弁財天」
川越市小仙波にある龍池弁財天は、小江戸川越に伝わる伝説ゆかりの地。仙芳仙人(せんぼうせんにん)と竜神の伝説が残るこの龍池弁財天の始まりは、このあたりがまだ海に面した大きな入江だったころのはるか昔まで遡ります。仙芳仙人の故事では、仙芳仙人が法力により仙波の海水を退け大地に変えた際、入江の主であった竜神のために小さな池を残して弁財天を祀ったのが龍池弁財天の始まりと云われています。
また、さらにこの龍池弁財天にある双子池(龍の池弁天)にも、1200年近く語り継がれてきた喜多院七不思議の一つ「底なしの穴」の伝承話があります。これは、喜多院の山門のすぐ正面に位置する日枝神社境内の大きな穴にまつわる話。昔から覗き込んでも決して底が見えない深い穴があり、どれだけ深い穴なのか近所の住民がお椀や下駄を投げ入れたところ、それらは500mも離れた双子池に浮いて出てきたという不思議なお話です。川越にはこのような七不思議や伝説があり、そのゆかりの地を訪ね歩くのも川越の楽しみ方の一つといえるでしょう。
(飯島希)
龍池弁財天へのアクセス
川越市小仙波町4-16-8付近、東武東上線・JR川越駅東口より徒歩19分。バスの場合、小江戸巡回バス「中院バス停」より徒歩9分、または西武バス(本52・川越グリーンパーク行)小仙波町四丁目バス停より徒歩3分。
参考文献
1) 川越大師喜多院(https://www.kawagoe.com/kitain/)
2) 龍池弁財天の現地解説版