【コラム】かわごえ環境STYLE(2)「川越昭和の街の会」の環境行動

MKKN167-202009_kawagoekankyostyle02_DSC_0256s.JPG

ごみ受け取りの目印としての旗


MKKN167-202009_kawagoekankyostyle01_DSC_0587s.JPG

川越昭和の街(中央通り)

川越では、観光客の増加と共に観光ごみの問題がクローズアップされるようになっています。今回は「川越昭和の街の会」のごみ受け取りの取り組みを紹介します。

 連雀町交差点~仲町交差点の中央通り界隈が「川越昭和の街」として浸透しています。川越昭和の街のまちづくり団体、川越中央通り「昭和の街」を楽しく賑やかなまちにする会(略して「川越昭和の街の会」)では、地域に根差したまちづくりを推進しています。

 環境面の取り組みでは、毎年10月に蓮馨寺で開催される、SDGsをテーマとした「アースデイ川越 in 昭和の街」にも関わっていることでも知られます。川越昭和の街の会としてSDGsネット(持続可能な地域創造ネットワーク)にも参加しています。

 そして川越昭和の街の会では、3年ほど前から観光客などのごみの受け取りを行っています。環境問題につながる取り組みを、川越昭和の街の会の岩澤勝己さんに伺いました。

 ごみの受け取りは、お店で購入した・しないに関係なく、川越昭和の街の協力店で受け取るという取り組みで、観光客などが食べ終わった串やプラカップなどのごみを捨てたい時に協力店に一声をかければ受け取ってくれるというものです。

 「川越昭和の街のお店では、10~20店の協力店が受け取りに対応しています。店先の小さな旗が目印。また、現在では、食べ歩きの飲食を提供するお店では、ごみ箱を設置するようになっています。」

 岩澤さんは数年前から川越の北部商店街地域の観光ごみについて問題意識を持っていました。率先して川越昭和の街の会でごみの受け取りを始め、旗を制作して協力店で設置。他にも川越市産業振興課とも観光ごみの問題を協議してきました。

 また、旗を設置する前から、昔ながらのお店では自らごみを受け取る対応をしているお店があり、こうしたお店の姿が、川越昭和の街の会としてのごみ受け取りの参考になりました。こうした、「自然な人情が川越昭和の街のお店に浸透したらいい」と願っています。その後、2019年には埼玉県水環境課・川越市産業振興課とも川から流入する海洋プラスチックごみ対策で観光ごみの問題について話し合いを進め、「食べ歩きゴミ、お預かりします。」の啓発ポスターを制作しました。

 「ごみの受け取りは、お客さんとの会話のきっかけにもなり、それを切り口にお客さんと繋がる利点もあります。」と話す岩澤さん。

 「環境の取り組みは、地域に根差し持続可能な街をつくることにつながる。」

 今後の構想として、ごみの問題は川越昭和の街だけで考えるのではなく、北部商店街の食べ歩きのごみが出るお店をネットワーク化して、統一のごみ箱設置のアイデアも持っています。

 商業を活発化させつつ、ごみの問題も取り組む。両立させてまちづくりを行っています。

(石川真)