2002年度事業報告

2003年6月7日に開催された2003年度総会で承認された2002年度事業報告です。

 2002年度は「かわごえの環境を調べ、考え、活動を広める」ことをテーマとして、具体的には「成果を広める」と「活動を広める」を目標として実施してきた。
 「成果を広める」については、2月に実施した「第1回かわごえ環境フォーラム」は各委員会が活動の成果を発表し、また会員の民間団体・個人・事業者・行政が成果の発表を相互に行い、成果を広める活動として象徴的な事業となった。そして川越市環境基本計画の年次報告書へ、かわごえ環境ネットの活動や企業の環境意識調査の結果を掲載した。行政の報告書に、かわごえ環境ネットのような行政以外の団体が報告文を執筆した事例は少なく、評価できる事業といえる。またアース・デイ・イン・川越に参加し、来場者へかわごえ環境ネットの成果を展示した。またホームページも充実し広報することにより、多くの自治体が先進事例としてかわごえ環境ネットについて視察に訪れた。
 「活動を広める」としては、まずリスクコミュニケーションモデル事業という全国的にも先進的な事業を実施した。リスクコミュニケーションは事業者、市民、行政が会員であるネットならではの活動であり、有害化学物質という新たな領域へ活動の場を広げ、また多くの会員が会員区分の枠を越え参加し、参加者層および参加者数を広げた活動となった。そしてかわごえ環境フォーラムも、会員の多くが参加できる事業となり、かわごえ環境ネットの特徴を生かした活動を広める事業となった。
また各委員会が積極的に事業を実施し、目標はすべて達成できなかったが、成果・活動を広める1年であったといえる。

● 広報委員会
1. 2000年12月の創刊以来、会員の交流の場を主目的として継続している「会員通信」は、2003年4月1日号をもって第10号を数えるに至った。2002年度は、総会特集した第7号をはじめ第6号から9号までの4紙を発行した。(発行部数各500部)
2. 「インターネットホームページ」は、会議、イベント情報の掲載を中心におよそ月1回のペースで更新し、また、かわごえ環境フォーラムとリスクコミュニケーションのページを特集で作成した。なお、会員通信はPDFファイルで掲載した。
3. 各専門委員会の提案を受けて、2002年10月に広報委員会が実施した「会員アンケート」には、約半数の会員から回答が寄せられた。この集約結果は、次年度以降の事業展開に活かされるものと期待したい。その詳細は、フォーラム開催時に刊行された「かわごえ環境活動報告集」に掲載されている。

● 社会環境推進委員会
1. 会員のすべてを委員として、毎月第3火曜日に定例会を開催し、地球規模から身近な生活環境までを話し合ってきた。参加者数の先細り現象が見られ、委員会組織や討議方法、開催日時等に課題が残った。
2.主な事業としては、環境行政との連携を深めるための、市の条例等を中心とした法令研修会(3回)の開催、ごみ減量化とリサイクルへ向けての施設見学会を2回実施。その他、地球温暖化防止対策の一環として、「環境家計簿」の啓蒙運動をすすめた。
 また当委員会が支援したクリーン川越の実現をめざす決議は、3月市議会において満場一致で可決されている。

● 自然環境委員会
1. 2001年度は川越の自然を知るために水辺や雑木林、そして街中の公園などを見学した。2002年度も引き続き鯨井湧水路の魚類調査、三ツ又沼ビオトープ、くぬぎ山(2回)のフィールドワーク、市民の森見学等を実施した。また湧水の保全と復活の基礎知識として地質的な面から2回の勉強会を開催した。
2. 行政への働きかけとして、公園整備課と公園に対する話し合いを糸口に、情報交換や意見交換を継続的に行うことにした。その結果、仙波河岸史跡公園内の駐車場に植生ブロックが採用され、郭町浄水場南側市有地の水辺の自然公園化要望、森林公園計画への市民参加要望を行うことができた。