【コラム】川越の「宝」をたずねて(16)仙芳仙人塚・本地堂瑠璃薬師殿跡

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仙芳仙人塚入口

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仙芳仙人塚

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本地堂瑠璃薬師殿跡

コラム"川越の「宝」をたずねて"は、かわごえカフェ2019のテーマ、「川越(と周辺地域)の宝を掘りおこそう」で参加者のみなさんと作成した"川越のお宝マップ"の地点を紹介していくコラムです。

今月のお宝紹介は「仙芳仙人塚・本地堂瑠璃薬師殿跡」

 喜多院のすぐ近くの路地奥に佇んでいるのが仙芳仙人塚です。仙芳仙人(せんぽうせんにん)は、その故事によると、まだ川越周辺が海に面した入江だった大昔に、法力によって仙波の海水を退け大地に変え、この地に尊像を安置したと伝えられています。のちに、喜多院の前身である無量寿寺と名付けられました。

 仙芳仙人と竜神の伝説が残る龍池弁財天もこの仙芳仙人塚の近くにあり、歴史の実証は難しくてもその云い伝えがあるということが、この川越の誇りに感じます。

 さて、この仙芳仙人塚の隣地には、かつて喜多院の本地堂瑠璃薬師殿がありました。今は、宅地化されていますが、仙芳仙人塚入口案内の横に「本地堂瑠璃薬師殿跡址」が建てられています。

 本地堂瑠璃薬師殿では、徳川家康の亡き後、遺骨を久能山から日光に至る道中に川越の喜多院に寄り、天海僧正が4日間法要をあげた場所です。この本地堂瑠璃薬師殿は明治維新後に東京上野にある寛永寺に移築されており、今でも東京上野の寛永寺の本堂(根本中堂)としてその姿を観ることができます。この移築には川越から上野まで新河岸川舟運を利用しており、川越と東京の縁の深さを感じますね。

 

仙芳仙人塚・本地堂瑠璃薬師殿跡へのアクセス

川越市小仙波町1-18-10地先

西武新宿線「本川越駅」より徒歩14

東武東上線「川越市駅」より徒歩20

東武東上線・JR「川越駅」東口より徒歩21

また、小江戸名所めぐりバス「喜多院前」・小江戸巡回バス「喜多院」バス停より12

(飯島希)


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