2012年10月アーカイブ

地熱発電所見学記

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 この時期地熱発電が話題になっているので旅行の折、宿泊先から歩いて5分の所にある十和田八幡平国立公園内にある松川地熱発電所を見てきました。PR館には、案内人はいなくビデオとパネルだけでした。
 1966(昭和41)年10月に日本で最初の商業用として出力9,500kWで運転開始した。現在、1993年より出力23,500kWで運転され,一般家庭約5万世帯が使用できる電力を安定的に供給できるとのこと。
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 概要は、出力23,500kW、蒸気生産井11本(深さ859~1600m、抗径約21cm)安定的な蒸気圧を保つため、内1本は現在掘削中です。蒸気輸送管は、全長約2,300m、蒸気圧力3.5kg/cm2である。高さ46mの自然通風式冷却塔により復水器を通った蒸気を冷却し水槽にため河川水と混ぜて復水器に還し蒸気を冷却している。監視については、現在、約40km離れた雫石町内の地熱事業所から遠方監視制御を行っているとのこと。

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高さ46mの自然通風式冷却塔

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蒸気輸送管のエルボー式伸縮継手

 地熱発電は、クリーンで地球にやさしく、CO2の排出量も太陽光発電の1/3である。現在、日本の地熱発電所は20か所(千kW以上の施設)ほどあり、地熱発電設備容量は、535MW、全体の0.2%で、世界第6位とのこと。第5位のイタリアは、設備容量790MWで地熱発電設備割合は、1.0%とのこと。
 地熱発電所の建設には、調査から運転開始まで15年以上かかり、国立公園法やメンテナンスなど多くの問題はあるが、クリーンなエネルギーであるので、次世代のことを想うと計画を加速してもらいたいと思います。

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