観察は定期的にしているのだけれど、ブログを書くとなるとなかなか時間が取れず、ついつい報告が遅れてしまう状況です。花はあっという間に旬が過ぎてしまうのでできるだけ新鮮な情報をお届けしなくてはならないのですが、来年のためにも書いておきたいと思います。
だいたい同じ場所を撮影している2枚の写真。上は5月7日、下は5月13日なのですが、植物の成長速度の速さがよくわかります。ここは10月しか草を刈らない大越記念庭園南側のエリアですから、今後は足を踏み入れるのも難しくなります。
いちはやくお伝えしないとこんな感じになってしまうという典型はミズキ。上が5月7日、下が5月13日の写真です。たった1週間ですべての花が咲き終わってしまうという花期の短さです。花を見たことがない植物は、毎日でも観察していないとなかなか花を見ることができません。14日にこもれびの道のイイギリ(と書かれている木)の付近で紫色の花びらを見ました(もしかしてキリかもしれません)。また、グラウンド南側にあるハリエンジュの花を深夜に帰宅する際に見かけました。どちらも花期が短いので、18日に少し時間があるので観察しておきたいところです。
これから花期を迎えるエゴノキですが、大越記念庭園のせせらぎ付近にあるこのエゴノキは、今年はたくさんの花をつけるので、今のうちに報告しておきたいと思います。下旬には白い花をたくさんぶら下げる光景が見られます。この木は学内や他の雑木林にたくさんありますので、少し気にして観察していれば見かけることができると思います。写真は5月13日の様子。
これも旬が過ぎてしまった5月13日のイヌザクラですが、ウワミズザクラと比較するとかなり長い期間咲いていたのでないかと推測されます。ちなみに、大越記念庭園には2本あることが確認できました(以前は1本と報告していました)。
-----以下、5月17日に追記-----
ヤマザクラの実は、ほんのり赤っぽく色づきつつあります。でも、これが赤くなるまで実ったところをほとんど見たことがありません。食べられてしまうのでしょうか、落ちてしまうのでしょうか。
ウワミズザクラも花が終わり、実がすこしずつふくらみつつある状態です。
4月初旬に咲いていたタチツボスミレとは違って、葉が少し薄くて白い花が大越記念庭園の池の近くに咲いていますます。おそらく「ツボスミレ」だと思いますがいかがでしょうか。
道端や土手でよく見かけているはずなのですが、おそらくほとんどの人は種の認識はない「スイバ」です。図鑑で見ると、これは赤い部分が雌花で、緑のチョウが羽を広げたような形のものが若い実のようです。同じタデ科ギシギシ族の「ギシギシ」(とてもインパクトの強い名前で、学生はすぐに覚えてくれます)と異なり、葉の基部が矢じり型で、葉が茎を抱くことで区別がつきます。この実は、だんだんと赤く色づくようですが、土手では草刈りがすでに行われているので、道端でひっそりと生えるものしか見ることができないかもしれません。
名前の通り赤い芽から葉が出るアカメガシワ。意外と目立ちませんが、よく見ると空き地などにいち早く生えて成長する樹木種ですので、赤い目がぽっと出ているのがわかると思います。
まだ黄色い花を咲かせているヘビイチゴですが、早くも実がなっているものを発見しました。たくさん見られるようになると、明るい緑の葉と真っ赤かの実のコントラストでとても目立つようになります。
今年もコナラの実生があちこちで見られるようになりました。これを大きく育てることができれば、枯死しつつあるコナラ林が再生できるのではないかと思いますが、このあとどうすれば育てることができるのか、もう少し具体的な話を聞かないといけません。まずはコドラートを作って草刈りに遭わないようにしないといけないとは思うのですが、最初は鉢植えをして、養分や水分も必要ということを聞いており、なかなか1人の片手間では難しいなと思っているところです。
クリなのですが、かなり虫瘤(むしこぶ、ちゅうえい)ができていて、見ていてとても痛々しいです。インターネットで検索してみると、クリタマバチというハチが作る虫瘤のようで、生長を阻害するようです。この木の近辺ではほかのクリもかなりこの虫瘤ができています。
とても目立たないサルトリイバラの花。ふつうに歩いていたら気づかないでしょう。でも、昆虫がたくさんやってきているので、昆虫を惹きつける何かを持っているようです。
シロツメクサは、江戸時代にオランダから送られたガラス製品の緩衝材として使われていたことが由来であると、図鑑やWikipediaに書いてあり、野生化したのは明治以降であると書かれていますが、今や日本の風景を代表するような帰化植物になっています。けっこう花期が長いので、しばらく白い花があちこちで見られます。シバと同じような日当たりのよい場所に生えています。
タケニグサは、ちょっと前までどこに生えていたのかわからなかったのですが、1週間ぐらいでとても大きく成長してしまうのでしょうか。次に見るときはきっとさらに倍ぐらいの大きさになっているのではないかと思います。全体的に白っぽくてみずみずしい感じで目立ちます。昆虫等にはおいしいのか、今後、虫によく食われるのを見かけると思います。
草刈りの前に花を咲かせるニガナ。他の植物があまり生えないアカマツ林でよく見かけます。これは、大越記念庭園のせせらぎ付近に咲いているもので、かなり群生しています。キク科の黄色い花の中ではとても小さくてかわいいです。
動物をなかなか写真に撮ることができませんが、このチョウは何とか撮影できました。図鑑で調べるとミスジチョウという名前が出てきました。確かに三筋あります。止まり方がちょっとガのようにも見えたのですが、飛んでいるところを見るとチョウであることがわかります。
なお、ウシガエルの声のようにも(キツツキの)ドラミングにも似たような音を聞きましたが、姿を捉えることができませんでした。最初はウシガエルかなと思っていたのですが、よく聞くと乾いた音で...という感じです。来週の授業は、音の話をするので、今週中(17〜22日)にサウンドレコーダーを仕掛けて、鳥の声を録音してみたいと思います。
コメントする