季節の移ろいはとても早くて、いつの間にかつぼみをつけていたり実をつけていたりして驚かされます。5000人以上が在籍するキャンパスではありますが、これだけひんぱんに観察している私でさえ12年間気づかないことも多かったので、こうして写真に掲載している植物の変化もほとんど目に止まらないと思います。今回は、校舎周辺に植えられている庭木を中心とした最近の変化の様子です。
イロハモミジも紅葉のときはみんな見ていると思うのですが、花や実を見ることはあまりないはず。今どき実がなるのですね。翼がついたような実になっていて、風で飛べるようになっているのでしょう。花も実も赤くなっていて、秋だけでなく春も初夏も色が楽しめます。なお、実がついていないイロハモミジも多くあります。これは学生ホール食堂棟前のイロハモミジです。
イロハモミジの近くにおいしそうなサクランボがなっていました（写真上）。この木、実は4月20日に撮影していた下の写真があるのですが、紹介していませんでした。ちょっと時期が違うような気もするのですが、葉と花が一緒に出てくる白いサクラということですと、オオシマザクラになるのでしょうか？ 記念樹として植えられているのですが、以前はなかったので学生ホール食堂棟ができたときに植えられたものと思われます。関係者に聞いてみようと思います。
4号館前にあったビワが、2号館の元喫煙所付近に移植されたものです。花もけっこう目立つはずなのですが見逃していて、実が大きくなっているところです。このビワ、けっこう人気があって、知っている人はちょっとつまんでおみやげにしているようです。これを見ている人は採らないようにしてくださいね。
目立ちませんが、ヒノキもいつの間にか新しい（のでしょうか？）実をつけています。
東門と東門小門の間にあるアオノリュウゼツランの隣にあるハナズオウですが、これもいつの間にか豆果をつけています。実を見ればマメ科であることが一目瞭然です。この実、冬になるまでずっと実をつけた状態でいます。
白いブラシ状の花をつけるユキヤナギですが、そのあとはとても目立たない状態で花序が残っています。この状態では萼が花の原型をとどめているような状態で、実になっていないと思うのですが、いつになったら実がなるのでしょうか。
これから咲きそうな花を紹介。上からナンテン、イヌツゲ、ウメモドキです。ナンテンとウメモドキは赤い実、イヌツゲは黒い実をつけ、どれも真ん丸で印象的なのですが、花はあまり印象にないので、今年はきちんと記録にとどめたいと思います。図鑑を見ると、ナンテンは白い小さな花（ちょっと見た記憶があります）、イヌツゲは白い目立たない花（クスノキと同じような感じ）、ウメモドキはピンク色の小さな花を咲かせます。イヌツゲとウメモドキは、同じモチノキ科です。同じモチノキ科であるモチノキやアオハダも同じ時期に咲くようなので、今後注目してみたいと思います。
-----5月23日17:00ごろ追加-----
ニワゼキショウの花。先日（5月17日）も近くに咲いているものを紹介したのですが、花の大きさがちょっと違うので、もしかしたら先日紹介したものは違う種（オオニワゼキショウ）もしれません。
アツバキミガヨラン（厚葉君が代蘭）というなぜ「君が代」なのかがよく分からない植物の花を紹介します。近くにある同じ仲間のアオノリュウゼツランと同様に、茎（花序）がシュルシュルと伸びて、その先に大きな白い花を咲かせます。なかなか派手できれいなのですが、校舎のすぐ近くに植えられていてそれほど大きい木ではないので、意外と目に留まらないかもしれません。これは、機械・電気電子情報実験棟の入口前にあります。なお、学生ホール食堂棟前の旧ロータリーにもアカマツの下に何本かがあるのですが、花が咲く様子はありません。なお、秋にもここの花は咲いていたので、花序の名残が見られます。
